第U 既存住宅流通・リフォーム推進事業
国土交通省では、平成22年度の「既存住宅流通活性化等事業」に続き、今年度においても、「既存住宅流通・リフォーム推進事業」を募集し、本年7月29日をもって募集を締め切っています。
今年度の「既存住宅流通・リフォーム推進事業」には2つのタイプがあり、1つは既存住宅のリフォーム工事に対する補助である「既存住宅流通タイプ」と、もう1つは前年度にはなかった既存マンションの大規模修繕に対する「大規模修繕タイプ」の2つです。
このうち「既存住宅流通タイプ」は、前年度の事業が既存住宅に対するリフォーム工事への補助であったのと違って、既存住宅の売買契約に際して実施されるリフォーム工事への補助となり、間口が狭まってしまいましたが、まち協は、「既存住宅流通・リフォーム推進事業」の「既存住宅流通タイプ」に検査機関として応募し、採択を受けましたので、以下にご案内いたします。
1.既存住宅流通・リフォーム推進事業の概要|2.まち協の既存住宅売買瑕疵保証制度との連携
1.既存住宅流通・リフォーム推進事業の概要
(1)対象となる事業
➀ 既存住宅流通タイプ(対象:一戸建て住宅又は共同住宅等)
➁ 大規模修繕タイプ(対象:分譲共同住宅)
※以下は、すべて➀の既存住宅流通タイプのご説明になります。
(2)補助要件
- 住宅の性能を維持・向上させるためのリフォーム工事を行うこと。
- 住宅履歴情報(少なくとも、リフォーム工事後の各階平面図、リフォーム工事の施工関連図書及び保険法人の検査資料を含むこと)について、国土交通省が公表する住宅履歴情報登録機関に登録するか又は事業者自らが蓄積を行うこと。
- 昭和56年6月1日以降に建築確認を受けて建設された住宅又は耐震改修工事の実施等により昭和56年6月1日以降の建築基準法の構造関係規定に適合している住宅であること。
- 平成13年3月31日以前に竣工した住宅であること。
- 保険法人の販売する既存住宅売買瑕疵保険(売買契約に基づく引渡しの後に行うリフォーム工事を保険対象としているものを含みます。)への加入を行うこと。
- 売買契約に基づく引渡しの後にリフォーム工事(既存住宅売買瑕疵保険が保険対象としている部分について行われるリフォーム工事に限る。)が行われる場合にあっては、保険法人の販売する保険(リフォーム瑕疵保険又は大規模修繕工事瑕疵保険であって、リフォーム工事が行われる部分が保険対象となっているもの)への加入を行うこと。(ただし、『5.』の既存住宅売買瑕疵保険が当該リフォーム工事を保険対象としている場合や、買主自らがリフォーム工事を行った場合は、リフォーム瑕疵保険又は大規模修繕工事瑕疵保険に加入する必要はありません。)
- 採択通知書の受領から平成23年10月31日(月)までの間に住宅の売買契約及びリフォーム工事の請負契約の両方を行うこと。(ただし、この契約締結の期限は、予算の制約により早まる可能性があります。)
- 本補助制度で補助を受けようとする住宅について、国からの他の補助金・交付金等を受けていないこと。また、住宅エコポイントの申請を行わないこと。
(3)補助対象費用と限度額
- リフォーム工事に要する費用
1/3とします。ただし、構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分の性能の維持・向上を図るための工事を含まない場合は1/4とします。
補助限度額は、1戸当たり100万円で、共同住宅等の場合にあっては1棟当たり2,000万円とします。
- 保険加入に要する費用のうち、事務手数料と現場検査手数料
事務手数料:保険料の30%とします。
現場検査手数料:全額とします。
- 住宅履歴情報の登録又は蓄積に要する費用(住宅履歴情報作成のための調査、図面作製等の費用を含む。)
全額とします。なお、住宅履歴情報登録機関に登録する場合の登録料として補助対象となる費用の上限については、国土交通省のホームページに、住宅履歴情報登録機関の一覧と併せて掲載しています。
- 個人が既存住宅を販売する場合にあっては、当該住宅について検査を行い、買主に対して保証を行う検査機関等の検査料
全額とします。ただし、検査機関等が保険法人に支払う保険料相当額は除きます。
2.まち協の既存住宅売買瑕疵保証制度との連携
(1)連携のメリット
○既存住宅の売買をお考えのお客様にとって
- 補助金を活用したリフォーム工事により、買い手の要望に沿った住宅性能の維持・向上が期待できます。
- 検査機関としてのまち協の検査と、保険加入のためのJIOの検査による二重チェックがあり、安心してリフォーム工事を発注できます。また、万が一、引渡し後瑕疵が見つかっても、買主様とって、まち協がその瑕疵の修補を行うか、修補費用に相当する賠償金をまち協から受け取ることができます。
- 補助金の交付を受けるための煩雑な手続きは、すべてまち協が行いますので、売主様にも買主様にも手続きに関する手間は一切ありません。
- 売主様のご負担は、補助金額を除いたリフォーム工事費用、保険法人に支払う保険料の70%、まち協への手数料のみです。
○リフォーム事業者様にとって
- お客様にとって上記のようなメリットがありますので、リフォーム事業者様の営業活動にとっても大きなメリットがあります。
- リフォーム工事に伴う瑕疵担保責任は、まち協とJIOが負うことになり、リフォーム事業者様にとって大変有利です。
- 補助金の交付を受けるための煩雑な手続きは、すべてまち協が行いますので、リフォーム事業者様も、安心して工事に専念できます。
(2)手続きの流れ
最後に、検査機関であるまち協を事業主体として「既存住宅流通・リフォーム推進事業(既存住宅流通タイプ)」(個人売主型)を活用する場合の手続きについてご説明します。以下のフロー中、網掛け部分はまち協で行う手続き等になります。
提案応募・採択 |
今回、まち協は本事業の検査機関として、5件5,000千円を限度に採択を受けております。 |
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本事業は、個人(宅地建物取引業者以外の者)が売主となって、既存住宅の性能を維持・向上させるためのリフォーム工事を行って、売買契約を行うものに対して補助するもので、補助要件の主なものは次のとおりです。
- 平成13年3月31日以前に竣工した住宅
- 昭和56年6月1日以降に建築確認を受けて建設された住宅又は耐震改修工事により新耐震基準に適合している住宅
- 保険法人の販売する「既存住宅売買瑕疵保険」への加入 など
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住宅の売買契約の締結 リフォーム工事の請負契約の締結 |
平成23年10月31日(月)までの間に住宅の売買契約及びリフォーム工事の請負契約の両方の締結を行うこと。
個人(宅地建物取引業者以外の者)が当該既存住宅に関して買主との間で売買契約を締結します。また、売主又は買主が建築主となってリフォーム事業者との間で請負契約を締結します。 |
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補助金交付申請・交付決定 |
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事業の実施 |
■まち協が、検査事業者として、当該住宅の現場検査を行います。 ■まち協が、既存住宅売買瑕疵保険等に加入します。
□リフォーム工事を実施します。 ■まち協が、住宅履歴情報の登録・蓄積を行います。 |
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実績報告 → 額の確定 |
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【補助対象費用】
- リフォーム工事に要する費用の3分の1(ただし、構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分を含まない工事の場合は4分の1)上限額:1戸当たり100万円
- 保険加入に要する費用
- 検査機関の手数料 など
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補助金の受領 |
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